ロックダウンのなか粛々と家族で迎えた2021年。いつものように元気いっぱいのAUGURIではなくて、控えめ小さめのお慶び。クリスマスも大晦日も特別なことはせず、あえてふつうにお祝いした。母にとってはイタリアで迎える二度目の新年、みんな、「せめて花火くらい」と思ったのか、ここローマの家の周辺も今年はことのほか派手。母もシャンペン片手に寒いベランダではしゃいでいた。
師走に入ると、外出といえば、インフルエンザの予防接種(一か月遅れでようやく順番が回ってきた)や定期健診をしたくらいで、ずっと自粛。これといった楽しみのない毎日だけれど、あろうことか、母は「Mr.Bean」にすっかりはまってしまい、同じ動画をなんども、まるで初めて観るかのように繰り返し観てはぶつぶつと独り言つ(あらためて傑作だと思う瞬間)。
年明け早々には、イタリアのワクチン接種カレンダーが発表され、EU諸国のなかでも迅速な対応とあって期待が寄せられる。母のような基礎疾患のある高齢者は3月、遅くとも4~5月までに接種予定とのこと。でも、このご時世、いつなにが起こるか予測不能なのでだいたいのところだけ頭に入れておこう。
接種が進めば移動も可能になり、滞っていたさまざまな案件が再開し、活気が戻ってくるに違いない。そうしたらなにをしようか・・・とつい先のことを考えてしまう。
もし、コロナがなかったらなにをしていただろう...と2019年にイタリア帰国を目前にあれこれと呟いていたことをを振り返ってみる。母を連れてイタリア観光、地中海クルーズ、食べ歩きなどなど、やはり移動が中心。それが、まさかのパンデミックで外出禁止!
夏のあいだ、自粛モードとはいえ比較的自由がきく山で過ごすことができ、ジモティとの交流、栗拾いやマロングラッセ作り、それなりに新たな発見や出会いがあった。移動ができなくてもすることはたくさんあるわけで・・・。
とりあえず、2020年は家族がなんとか無事だったことがいちばんの成果だと思うし、2021年はその地点からのスタート。多くのことを望まず、現状維持でも十分くらいの気持ちでいこうと思う。