この夏は機織りと編みものにたくさんの時間を費やした。「肩凝り、運動不足→温泉プール」の繰り返し、プラマイゼロ、それでも糸から離れられない・・。
編んだセーターは計6枚、すべてアラン。そのうちのひとつは、日本から持ってきた和棉の種から育てたコットンで編んだもの。友だちの自家菜園で2年に渡って和棉を栽培してもらい、毎年、籠にいっぱいの綿が穫れた。
東京とローマを頻繁に行き来していたわたしは、まとまった時間がなくて綿繰り(種を取り除く作業)は遅延、スピンドル(独楽)で紡いで糸にするにも時間がかかり、すべてを糸にし終わるのに3年以上はかかったと思う。日本製の綿繰り機 |
2019年は東京勤務を終えてローマへ帰るための引越しと同時に母のイタリア移住が重なり、堆積する諸々の手続きがひと段落したと思ったらコロナでロックダウン。これらの事情を静かに傍観しつつ紡がれるのをただ黙って待ち続けたコットンに「とき」が降臨する。
本当は布を織りたかったのだが、糸の強度がいまひとつ、織っているあいだに切れる恐れがあったため編むことにした。
種から育てた和棉の糸で編んだアランのカーディガン、自己満足の極みです。
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