二日目は鷹巣村エーズに出かけました。ヴォーバンという町外れのバス停から82番のバスが出ています。山を上りながら海沿いを行くのでさぞ風光明媚かと思いきや、1時間に一本しかないのですぐにバスは観光客で満員、景色を眺めるどころではありません。30~40分で到着です。
最初の計画では歩いて山を400メートルほど下ってエーズの海岸から電車でモナコに行くはずだったのですが、山道は閉鎖されていて降りられず。この道は哲学者ニーチェの道と呼ばれていて、彼はここを歩きながら『ツァラトゥストラはかく語りき』の構想を練ったといわれています。確かインスピレーションを受けたのはシリス・マリアですが、ニーチェはここにも来ていたんですね。
エーズの村は30年前とは雰囲気が一変、すっかり観光地化していました。なんだかちょっと残念。当時は有名なホテルがあっただけでとても静かで美しい村でした。
断崖絶壁からの眺めを楽しむためにシェーブル・ドールのカフェでアぺリティフを。カップ・フェラやヴィユフランシュの半島沖にはヨットがたくさん停泊していました。
さて、ひとときの夢の世界から現実に。モナコ行のバスが来るまでフラゴナール香水工場を見学することにしました。香水はふだん使わないひとなのですが、自分への思い出にヒマラヤ杉のオードトワレをひとつ買ってみました。南仏なのにミモザやオレンジには走りません(笑)
モナコ行のバスもやはり満員でした。本数が少なすぎるのでしょうね。今回も窓からの風景は無理。カジノの広場へと歩いていると後ろからけたたましいパトカーのサイレンが聞こえ、あっというまに広場は封鎖されてしまいました。いったい何事?重鎮のお出ましか、はたまた・・・。しばらくすると黒い覆面の作業員が現れ、ようやく爆弾騒ぎだということがわかりました。カジノの前に駐車してあったベントリーの下に爆弾らしきものを発見したらしい。
結局、爆弾ではなく、無事に一件落着。やれやれ。広場から港の方に少し歩いてみましたが、足の踏み場もないくらい密集、港もごちゃごちゃ、優雅な雰囲気は微塵もありません。ニースもだけど、人口密度高過ぎます。
爆弾騒ぎの後、不注意から怪我をしてしまって・・、薬局を探して彷徨っているうちに急勾配を歩くのに疲れてしまい、結局、モナコは早々に退散しました。ニースまでは海岸沿いを走る鉄道で行こう。きっと眺めも良いはず。と期待したものの、以前のような古風な電車はもうなく、鉄チューブのような二階建ての電車は窓ガラスがすっかり曇っていて景色どころではありませんでした。涙。
夜は大好きなクスクスで締めくくりました。生まれてはじめてクスクスを食べたのは30年以上前、フランスの大学の学食。この小さい粒々はなに?アラブの食文化が浸透しているフランスならではです。
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